邪悪なものたち

皆様こんばんは。

さてさて、「驚異の部屋」で思い出しましたが、

橋本は骨董屋とか、クズ屋などを覗くのが趣味でございます。

長い事この趣味をやっていますと、

物や人を見る目が肥えて参ります。

「ああ、これは良い材を使っているな」とか

「明治末期ぐらいだな」とか、だんだんと分かるようになる訳です。

そればかりか、店に入った瞬間に出会いを感じる事もございます。

 

そこで、ごくたまにですが、

邪悪な物に出会う事があります。

邪悪な物というのは、得てして「いいもの」なのです。

「いいもの」だから、思わず手に取ってしまう。

ところが、何かピンと来るわけです。

「これはマズいな」と。

そういう物は、触ると手を洗いたくなります。

穢れるというんでしょうかね。

なので、僕はそれらの物は「いいもの」であっても

決して手に入れません。

 

骨董趣味のあった父が、生前、古い日本刀を手に入れた時に

申しておりました。

「あの刀を持っていると、妙な気持ちになる。だから処分した。」

ある種の古物というものには魔が取り憑くらしいのです。