橋本家

昨日は恵比寿で撮影の後、

中野で伯父の通夜に参列してきました。

 

通夜振る舞いの席はどうも食が進みません。

お酒を飲んでも、身体が冷えるばかりで一向に酔いが廻らない。

そして、順番に亡くなっていく人達の姿を間近にすると、

どうしてもイライラして、あまり話をしたくありませんでした。

たぶん、自分の順番もこのずっと先に控えているという

死への恐怖でしょうか。

諦観でしょうか。

 

それでも、

K伯母さんの東中野でのどん底時代の話しや、

若い頃はイケメンだったK伯父さんが松本零士邸を塗り替えした時の話し。

(橋本家はペンキ屋が多い)

T伯父さんがレンズの設計に携わっていた話し。

(しかもどういう理由か、かつて部下にピストルで撃たれた事があるらしい!!)

この歳になって初めて聞く内容もあったりして、

興味深くお聞きしました。

 

毒舌でいつも冗談ばかり言うK伯父さんは、

「おい、ゆたか!お前まだ絵ぇ描いてるのかよ?」

「写生はしてんのかよ?」

と聞いてきます。

伯父さんの事なので「写生」じゃなくて、「射精」って事ぐらい分かりましたが、

母も眼前にいましたし、適当にはぐらかしました。

「健康のために歩くってよ、おめえ、ただ歩いてるなんて、

あんな事バカバカしくってやってらんねえよ。」

と悪態をつくK伯父さんのちょっと困った所が

僕は好きなんだなと改めて気が付いた次第です。