伝説

人生には語れる伝説があればある程面白い。

安西水丸が失意の中渡ったニューヨークのジャズクラブで、自分の持っていたハイライトをセロニアス・モンクが取って、吸いながら一曲弾いた話しだとか・・・僕の父がペンキ屋が嫌で家出して、柳ヶ瀬でバーテンをやっていた時に、同僚がヤクザの女に手を出して、一緒に逃げた話しだとか・・・僕が初めて行った童美連の理事会で、「あなた学生さん?」と聞いてきた隣のベレー帽のちっこいおばあさんが瀬名恵子その人であった事とか・・・


そんな想い出深い童美連も、来月で退会する事になりました。


沢山の人に出会えて本当に楽しかった。

でも、沢山の人に出会えば出会う程、僕の中の核が虚ろになっていく様な気がして寂しかったのかも知れません。そして、ある決定的なポイントを過ぎて、コップの水が溢れる様に、何かが止めどなく流れはじめてしまった様な感じがします。

来月の理事会で受理されるので、まだ会員ですが、ま、そういう事。

自分で終わらせる時って、ちょっとやり切れないけど。