怒りの葡萄

嫁が図書館へ行くというので、何度も読んで大好きな「怒りの葡萄」を借りてきてもらいました。

「そこまで好きなら買え。」と言われるのですが、そうじゃないんですよ。本棚にコレクションしたらお仕舞い。好きな事っていうのは手元に無い渇望にこそ栄養源があるのですよ。

ま、それはそれとして・・・

 

あれ?これ新装版だわ。

カバーのイラストがとても良く、柳智之さんという方です。若いのに才能のある人で、ちょっとジェラシー。

 

 

ところで、怒りの葡萄って題名が意味不明ですが、これ、葡萄とは人間の事を指しています。

踏みつけられる人々の怒り。

とにかく大恐慌が一家を痛めつけようと、諦めさせようとする。

屈辱に耐えてもがいて、いったいどこまで行ったらいいんじゃ!?という、まあ、嫁曰く、

「そんな貧乏ったらしい小説読みたないわい!」というお話しです。

でも、このラギッドな感じ。もがいている感じ。明日の飯を買う金がねえ。仕方ねえ、やるしかねえよ。救いが有るよな無いよなリアリズム。そこがいい。

オクラホマの埃っぽい怒りの葡萄を是非!!