重厚な愛蔵版「指輪物語」には、アルミニウム叩き出しのウェンデル・オーガストの栞が似つかわしい。
コーヒーを入れて、ソファーにゆったり座り、膝に乗せた布張りの本を開く。
贅沢に級数も大きめ、ゆったりとした文字組で、行間から昇り立つ雰囲気が豊かな気持ちにさせてくれる。(活版印刷だったら文字の手触りも楽しめたのに!)
決して寝っ転がっては読めないし、今日は本を読むぞ。という気持ちで臨まないと弾かれそうだ。
今は馳夫と共に風見ヶ丘を目指している所。
瀬田先生の訳も秀逸だし、途中思い出したように挿入されるアラン・リーのイラストレーションにも嘆息が出る。
こういう装丁で本作に向き合うと、どういったものが本当の贅沢なのかがよく分かる。
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