上の子が小学生だった頃、最寄り駅近くの絵画教室に通わせていた。
普段は美大受験対策をしたり、一般向けに油彩を教えている様な小さな教室だ。
そこの先生が武蔵野美術大学卒の方で、お迎えの時によく二人で話をした。
ある時、僕がこういう職業なのでかいつまんで経歴を話すと、先生もご自身の略歴を披露してくれた。
彼女は大学卒業後、オリエント時計にデザイナーとして就職されたそうだ。
当時は景気も良かったので、毎年スイスのバーゼルで開催される時計フェアに連れて行ってもらい高級時計ブースを見て回ったのだとか。
オーデマ・ピゲ。
パテックフィリップ。
ヴァシュロンコンスタンタン。
その様な単語がまさか先生の口から飛び出るとは思っていなかったので、少々吃驚した。
そこで僕がトゥールビヨンの話を振ってみると、「ああ」といった風に反応されて、再び驚いたのだった。
昨夜メルカリで60年代のオリエントの時計を落札したのでこんな事を思い出した。
コメントをお書きください